動作の基準となるパルス出力速度分解能を設定します。速度分解能を設定することにより、設定可能速度範囲、設定可能加速度時間範囲が定まります。
速度分解能のデフォルト値は「1」です。
デフォルト値での、各デバイスで使用しているパルスコントロールLSIの速度パラメータ設定範囲は、以下の通りです。
SMC-2/4/8DLシリーズ: 1~16383 (14ビット)[pps]
SMC-4/8DFシリーズ: 1~65535 (16ビット)[pps]
開始速度や目標速度を「16384」(DFシリーズは「65536」) [pps]以上に設定する場合、
SmcWSetResolveSpeedで速度分解能を変更することにより、設定可能な速度の上限が大きくなります。
ただし、速度の設定分解能が荒くなります。
例:
速度分解能を「15pps」と設定し、目標速度を「1000pps」に設定すると、
自動的に「15pps」の倍数(「1000pps」に近似の値「1005pps」)に設定されます。
S字速度も同様です。
速度分解能はSmcWGetResolveSpeedで取得可能です。
補正された速度は、SmcWGetStartSpeedやSmcWGetTargetSpeedで取得可能です。
また、拡張動作関数 ( バンクや補間 ) を使用する場合も同様に
SmcWSetBankResolveSpeedで速度分解能を変更可能です。
なお、診断プログラムでは、速度分解能は「1」固定となっています。
その為、速度を「16384」(DFシリーズは「65536」) [pps]以上に設定することはできません。
設定可能分解能の制限について
LSIの仕様により、速度分解能は以下のように算出されます。
SMC-2/4/8DLシリーズ:
速度分解能 = 1200/(PRMG+1) PRMG:設定可能範囲[1-0xFFF(4095)]
SMC-4/8DFシリーズ:
速度分解能 = 300/(PRMG+1) PRMG:設定可能範囲[2-0xFFF(4095)]
PRMGの設定可能範囲内の正の整数値から算出された値が、実際の速度分解能となります。
従って、設定した速度分解能値によるPRMGの値が少数値となる場合、無効値となります。
この場合、もっとも近似の正の整数値がPRMGにセットされ、その値から算出された値が、実際の速度分解能となります。
この演算はSmcWSetReadyにて行っています。
このときの速度分解能値を取得するには、SmcWGetResolveSpeedを使用します。