熱電対のタイプ

熱電対は、異なる2種類の金属で構成されています。
利用する金属によって、熱電対タイプがIEC 60584-1/JIS C1602で規定されています。

下表に、熱電対タイプによる、測定温度の上下限値や、熱起電力の特性をまとめています。
詳細は、IEC 60584-1/JIS C1602を参照してください。

熱電対タイプ

構成材料

測定温度範囲

補足

+側導体

-側導体

下限

上限

タイプJ

コンスタンタン

-210℃

1200℃

タイプEに次いで熱起電力特性が高い。(50~65μV/℃)

タイプK

クロメル

アルメル

-265℃

1372℃

0℃~900℃の間で温度と熱起電力との関係が最も直線的です。(39~43μV/℃)

タイプE

クロメル

コンスタンタン

-265℃

1000℃

熱起電力特性が最も高い。(60~80μV/℃)

タイプN

ナイクロシル

ナイシル

-265℃

1300℃

タイプR

白金ロジウム合金

白金

-50℃

1768℃

高温領域(1000℃~1500℃)での精密測定に利用されている。(貴金属熱電対)

タイプS

白金ロジウム合金

白金

-50℃

1768℃

高温領域(1000℃~1500℃)での精密測定に利用されている。(貴金属熱電対)

タイプT

コンスタンタン

-265℃

400℃

低温領域での精密測定に利用されている。

 

熱電対タイプ別の熱起電力の関係は下図の通りです。
熱電対を選定する際に参考にしてください。

熱起電力と温度の相関関係

 

熱起電力差と温度の相関関係