原点復帰動作パターン

原点復帰動作パターンについて説明いたします。

原点復帰動作パターンはSmcWSetOrgMode関数で設定します。

説明で使用する図記号の意味は下記の通りです。

1. 使用するセンサ : ORG

1.1. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CW

1). CW 方向へ原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で減速を開始します。減速後、開始速度で停止します。

2). 停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORGリミットセンサ内で停止した場合も同様です。

  ORG リミットセンサ ( 信号のON -> OFF ) で停止します。

3). 停止後、CW方向へ移動します。ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

1.2. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CCW

1). CW 方向へ原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で減速を開始します。

  減速後、開始速度で停止します(ORGリミットセンサ内で停止した場合は開始速度でCW方向へセンサの外まで移動して停止します)。

2). 停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

1.3. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : 未指定

1). CW 方向へ原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で減速を開始します。減速後開始速度で停止します。

2). ORGリミットセンサ内で停止した場合はORG動作完了となります。

  ORGリミットセンサ外であれば、停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORGリミットセンサ(信号のOFF ->ON )で停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

1.4. 原点復帰開始方向 : CCW, 原点復帰終了方向 : CCW

前述「1.1」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

1.5. 原点復帰開始方向 : CCW, 原点復帰終了方向 : CW

前述「1.2」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

1.6. 原点復帰開始方向 : CCW, 原点復帰終了方向 : 未指定

前述「1.3」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

2. 使用するセンサ : ORG, Z

2.1. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CCW, Z相検出回数 : 指定回数

1). CW 方向へ原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で減速を開始します。

  減速後、開始速度で停止します(ORGリミットセンサ内で停止した場合は開始速度でCW方向へセンサの外まで移動して停止します)。

2). 停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) からZ相を指定回数検出後停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

2.2. 原点復帰開始方向 : CCW, 原点復帰終了方向 : CW, Z相検出回数 : 指定回数

前述「2.1」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

2.3. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CW, Z相検出回数 : 指定回数

1). CW 方向へ原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で減速を開始します。減速後、開始速度で停止します。

2). 停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORGリミットセンサ内で停止した場合も同様です。

  ORG リミットセンサ ( 信号のON -> OFF ) を通過し停止します。

3). 停止後、CW方向へ移動します。ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) からZ相を指定回数検出後停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

2.4. 原点復帰開始方向 : CCW, 原点復帰終了方向 : CCW, Z相検出回数 : 指定回数

前述「2.3」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

2.5. 開始速度と目標速度が等しい(速度一定)

2.5.1. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CCW, Z相検出回数 : 指定回数

1). CW 方向へ開始速度で原点復帰動作を開始し、ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) 後、センサの外まで移動して停止します。

2). 停止後、開始速度でCCW方向へ移動します。ORG リミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) からZ相を指定回数検出後停止します。

 

*).ORGリミットセンサ内から原点復帰動作を開始する場合は、ORGリミットセンサ内で停止した場合と同様です。

 

 

2.5.2. 原点復帰開始方向 : CW, 原点復帰終了方向 : CW/未指定, Z相検出回数 : 指定回数

CW 方向へ開始速度で原点復帰動作を開始し、ORGリミットセンサ ( 信号のOFF -> ON ) からZ相を指定回数検出後停止します。

 

3. 正負方向リミット(±LIM)を検出した場合の処理

SmcWSetOrgMode関数で

「LimitTurn = 1: リミット反転する(デフォルト)」を設定すると、正負方向リミットを検出した場合は、方向を反転し、原点復帰動作を継続します。

「LimitTurn = 2: LIM ON状態でもリミット反転する」を設定すると、LIMがON状態であっても、原点復帰動作を開始します。

「LimitTurn = 3: LIMセンサによる原点復帰動作」を設定すると、以下の動作となります。

 

3.1. 原点復帰開始方向 : CW

1). LIMセンサ ( 信号のOFF -> ON ) で即停止します。

2). 「OrgType = 0:Z相を使用しない」を設定している場合、CCW方向に反転し、LIMセンサ ( 信号のON -> OFF ) で即停止します。

3). 「OrgType = 1:Z相を使用する」を設定している場合、CCW方向に反転し、LIMセンサ ( 信号のON -> OFF ) からZ相を指定回数検出後停止します。

 

 

3.2. 原点復帰開始方向 : CCW

前述「3.1」よりCW・CCWが逆の動作となります。

 

4. 正負方向減速停止リミット(±SS(±SD))を検出した場合の処理

正負方向減速停止リミット(±SS(±SD))を検出した場合は、減速停止後、低速動作で同方向に原点復帰動作を継続します。ただし、この場合、減速停止する前に±SS(±SD)を抜けていることが動作の条件となります。

上記の条件が満たせない場合は、SmcWSetInitialParam関数を使用して、±SS(±SD)を「スローダウンのみ(停止しない)」の設定にしてください。